畳のダニやカビについて
少なくとも、20,000種以上が確認されているダニの中で、家庭内に生息する(家屋内固有種)主なダニは、ヒョウヒダニ類(80%~90%)ツメダニ類(4%~5%)コナダニ類(1%~2%)が多く、ジュウタン、畳、寝具、衣類、ぬいぐるみ、食品などに生息しています。
繁殖の3大条件は
- 1.高温(25~30℃)多湿(60~85%)
- 2.食べ物(食物の食べ残しなど)
- 3.潜入場所がある(ジュウタンなど敷物を敷く)
などです。
最近は、殺虫剤などの薬では死ななくなりつつあります。アレルギー予防の面からもダニは発生させないのが1番です。
畳に住みつくダニの種類は
●ヒョウヒダニ類
大きさ | 0.2mm~0.4mm |
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被害 | 鼻炎(鼻)喘息(気管支)アトピー性皮膚炎(皮膚)結膜炎(眼) |
発生場所 | 畳、寝具やカーペットなどホコリがたまりやすい場所 |
特徴 | 室内には比較的多く生息し人のフケや食物の食べこぼしをエサとし死骸、糞はアレルギー性疾病の原因と言われています。 |
●コナダニ類
大きさ | 0.3mm~0.6mm |
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被害 |
不快感(人を刺すことはない) |
発生場所 |
畳、保存食品など |
特徴 |
人を刺すことはないが大発生した後、コナダニをエサとするツメダニが繁殖する。 |
●ツメダニ類
大きさ | 約0.6mm |
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被害 | 刺されるとかゆみを起こす |
発生場所 |
コンクリート造りや気密性の高い家屋の畳など |
特徴 |
刺されると赤く腫れてかゆみが出る |
ダニは3ヶ月の寿命の間に100個の卵を産み卵は2週間で成虫になり卵を産みはじめます。
このように急激に増えていくダニ。もともと日本は高温多湿という気候で、その風土に最も適した床材であった畳でしたが、現在では住宅環境の変化に伴い隙間風もほとんど入らなくなり、洗濯物を室内に干すことも多くなり湿気が部屋にこもり畳が湿気を放出しようとしてもできず、又冬でも室内では暖房器具をつけ温度、湿気共にダニやカビにとって好環境となり発生を手助けする環境を作ってしまいました。
ダニが発生してしまったらどうすればいいのか。
ダニのエサとなる人やペットのフケや垢、カビなどはこまめな掃除で部屋の湿気は天気の良い日に窓を開け、風通しを良くすることである程度取り除くことはできますが、畳の湿気を取り除くことは難しいと思います。
ダニの弱点は乾燥や熱です。
ダニの大量発生でお困りの方は?
カビについて
日本の住居で繁殖するカビは20~30種程度といわれ、発育する条件は栄養、水分、酸素、温度の4条件といわれています。
最近では住宅の高気密、高断熱化が進み梅雨時期だけではなく、年間を通して発生しやすくなっています。さらにカビはダニの主食となりダニの発生する原因にもなり、健康に生活するためにも、できるだけカビのない生活をしたいものです。
カビはどうやって発育するの?
●栄養
室内のカビは食品以外にも有機物を含む建材(畳、木材、塗料、接着剤など)や人体に伴い発生する有機物(タイル、ガラス面に付着したホコリ、手あかなど)を栄養源とします。
●水分
カビには水分が必要で湿度65%以上で繁殖しますが、80%以上になると猛烈な勢いで繁殖します。
●酸素
カビが発育するためには酸素も必要とします。
●湿度
カビの種類にもよりますが冷蔵庫の中でもカビが生えるように5℃~35℃で繁殖します。最も繁殖しやすいのは20℃~30℃といわれています。
発生しやすい場所は?
濡れやすく汚れやすい所(風呂場、洗面所、台所など)
結露しやすい所(窓,外壁に面した所)
湿気の多い所(室内の洗濯物干しなど
カビはどうやって防ぐの?
カビを防ぐにはなんと言っても換気です。
浴室や台所では換気扇、天気の良い日には窓を2ヶ所以上開け換気をし雨の日は窓を開けずエアコン等による除湿で室内の湿度を下げてやれば、カビは繁殖できなくなります。
カビを防ぐための畳
換気に注意をしていてもなかなかできないときは、定期的に、当社の畳乾燥機で,高熱処理しさらに抗菌剤を噴霧してみるのも一つの方法かと思います。